上司に「男は育休を取れない」「会社にそんな制度はない」って言われたんだけど?
こんなお悩みを解決いたします。
こんにちは。
男性で長期育休を取った人のいない会社で、1年間の育休を取得した「そちまる(@sochimaru_ikuji)です。
結論から言うと次の条件に当てはまっていれば、誰でも育休を取得することができます。
- 1歳未満の赤ちゃんを育てている、または予定がある
- 【非正規雇用の場合】子どもが1歳6か月までの間に契約が満了することが明らかでない
正社員だとしても、働き始めて1年未満の方は労使協定の締結により育休が取得できない可能性があります。会社の担当に確認してみましょう。
ただ、権利として「育休を取得できる」ものの、実情は「男が育休を取れない(取りづらい)」と言う人が多いです。
こちらの記事では、育休の取得を考えているパパのために、次のことをお話ししていきます。
- 男が育休を取れないパターン
- 男が育休を取れない理由
- 男でも育休を取るためにするべきこと
- 男は育休を取れないと言われた場合の対処法
記事を読むことで、「男が育休をとれるのかどうか」が分かり、「男は育休なんか取れない」と上司に言われたとしても育休を取得することができるようになります。
では、始めていきます。
男性育休を取得する全員が読むべき!男性育休に関する悩みを網羅した「完全ガイドブック」は下記。
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目次
男で育休が取れない3つのパターン
最初に言っておくと、育休を取得できるかできないかには、男女での差はありません。
基本的には冒頭で書いた育休の取得条件を満たしていれば育休を取得する権利があります。
- 1歳未満の赤ちゃんを育てている、または予定がある
- 【非正規雇用の場合】子どもが1歳6か月までの間に契約が満了することが明らかでない
ここでは育休が取れないパターンを合わせて紹介しておきます。(基本的に取得条件を満たせていない方をパターンに分けて紹介しているだけです)
次のパターンに当てはまる方は育休が取得できません。
- 日雇いで雇用されている方
- 期間を定めて雇用されている(有期契約)で、一定の条件を満たせない方
- 労使協定の締結により育児休業の対象外になる正社員の方
- 個人事業主として働いている方
1つずつ説明していきます。
▶日雇いで雇用されている方
日雇いで雇用されている方は育児休業を取得することができません。
▶期間を定めて雇用されている(有期契約)で一定の条件を満たせない方
「子どもが1歳6か月までの間に契約が満了することが明らかでない」という条件を満たしていない場合は育休を取得することができません。
下記、要件を満たさないケース。出典:厚生労働省リーフレット「育児休業や介護休業をすることができる有期契約労働者について」
▶労使協定の締結により育児休業の対象外になる正社員の方
労使協定で締結した内容によっては正社員の方でも育休を取得できないかもしれません。
※労使協定とは
労働者と使用者間で取り交わされる約束事を書面契約した協定のこと
次のような内容が育児休業の対象外として、労使協定によって結ばれている場合があります。
- 継続した雇用期間が1年未満
- 週の所定労働日数が2人以下
- 1年(1歳以降の休業の場合は6ヶ月)以内に雇用関係が終了する
労使協定によって結ばれている内容で自分が条件を満たせていない場合は育休は取得できません。
▶個人事業主として働いている方
個人事業主はそもそも雇用されているわけではないため、育休制度を利用することはできません。
男が育休を取れない7つの理由
ここまで何度か言っていますが、下記の条件に当てはまる場合は誰でも育休を取得することができます。
- 1歳未満の赤ちゃんを育てている、または予定がある
- 【非正規雇用の場合】子どもが1歳6か月までの間に契約が満了することが明らかでない
しかし、残念ながら条件を満たしていたとしても「男は育休を取れない(取りづらい)」というのが現状です。
その理由には次の7つがあります。
- 取得できる条件に当てはまらない
- 働いている会社には育休の制度がない
- 上司や周りが育休を取らせてくれる雰囲気ではない
- パタニティハラスメント(パタハラ)をされた
- 会社や会社の仲間に迷惑をかけるのに罪悪感がある
- 自分にしかできない業務があり、責任がある
- 収入を減らしたくない
前の章でお話ししましたが、1つ目の「取得できる条件に当てはまらない」場合、残念ながら育休を取得できません。
これは男女に関係なくです。
また2つ目の「働いている会社には育休の制度がない」は、ただの勘違いです。
育休は法律で定められており、「権利」としてあるものです、会社で制度がなかったとしても育休は取得できます。
他の理由に関しては基本的に自分が「育休を取得したい」という強い意思さえあれば、どうにでもなります。
男でも育休を取りたいなら強い意志が必要
男が育休を取りづらい環境の中、男でも育休を取りたいのであれば、結局自分で「育休を取りたい」という強い意志をもつしかありません。
少しずつ男性育休を取得する人も増えてきて、理解も広がってきています。しかし、残念ながらまだ「男が育休を取る必要なんてないでしょ?」と思っている人も多いです。
あなたの会社の中にも男性育休に理解のない上司や同僚もいるでしょう。
そんな中「男で育休を取得する」となると、少なからず反対の声があったり、「迷惑」と思われるのは仕方ありません。
そんな中でも「育休を取得する」という主張を通すには強い意志が必要です。
男性育休を取得するために大切にしたい3つの気持ち
- パタハラに負けない気持ち
- 男も育休を取得するのが当然と思う気持ち
- 奥さんを大切にする気持ち
出産後の奥さんの状態は全治1ヶ月の交通事故と同じような状態とも言われます。
奥さんのことを考えるのであれば、パパも育休を絶対に取得するべきです。
下記の記事を読めば男も育休が絶対に必要だと言うことが分かると思います。
→男の育休がいらないわけがない理由 | いらないと言われたら危険?
誰かが強い意志をもって男性育休を取得しなければ、「男性育休が当たり前」の環境にはなりません。
ぜひ先陣をきって、「男性育休の取得」を主張してください。
「男は育休を取れない」と言われないためにするべき3つのこと
「男は育休を取れない」と言われないためには、次のことを普段から意識しておくようにしましょう。
- 普段から「家族最優先」という立ち位置でいる
- 会社にとって手放したくない人になる
- 会社に依存しないスキルを身に付けておく
すぐにできることではないかもしれませんが、妊娠が分かってからでも遅くはありません。
この3つができていれば会社の人にも「この人は絶対育休を取得するだろうな」と思ってもらえたり、「育休を取得してもいいから、会社に戻ってきてくれ」と思ってもらえたりするようになります。
1つずつ説明していきます。
普段から「家族最優先」という立ち位置でいる
普段から「家族最優先」という姿勢を見せておくことで、男でも育休を取りやすくなります。
やるべき仕事はもちろんする必要はあります。しかし「家族優先」なので、残業はしません。もちろん無駄な飲み会なんかも全て断りましょう。
そんな状態を自分で作っておけば、子供ができたときは「あいつ絶対に育休とるだろうな」と周りは思ってくれます。周りが思ってくれていることで、育休取得のハードルがさがります。
あとは、できれば「あいつなら育休とってもしかたないか」と思ってもらう、そして理想は「育休を応援してもらえる」ようなキャラ作りができればなお良しです。
現職ではフルリモートフルフレックスで残業はゼロです。
会社の上司、同僚、皆さんあたたかく送り出してくれました!
会社にとって手放したくない人になる
会社にとって手放したくない人になることができれば、「育休を取得する」と言っても、絶対に「育休なんてとらせない」なんてことにはなりません。
「育休で1年間いなかったとしても、辞められるよりは会社にとって得になる」というような存在であれば、周りも育休に反対はしてこないでしょう。
また、とあるメディアの立ち上げから軌道に乗せるところまで運営し、ある程度結果も出したので、それも評価してくれているようです。
会社に依存しないスキルを身につけておく
会社に依存しないスキルを身につけておくことで、気持ち的にも育休を取得しやすくなります。
男で育休を取得できない理由の1つに「パタハラをされた」というものがあります。
例えば
- 育休から戻ってきてもお前の席なんてない
- 育休を取ったら減給
- もう昇進はできない
などと言われ、育休を諦める人もいます。
「その会社でしか働くことが難しい」とか、「会社を辞めたら収入がなくなってしまう」という方は、パタハラを受けたら育休の取得を諦めざるを得ません。
会社に依存しないスキルや収入があれば、パタハラを受けたとしても会社に対して強気な態度をとることができます。
会社(上司)「男は育休を取れない」と言われた場合の対処法
次に会社の上司に「男は育休なんて取れないよ」と言われた場合の対処法をお話しします。
基本的には前章でも話したように、普段から「育休を取らせてもらいやすい」人間関係を構築しておきましょう。
それでも頭の固い上司は「男は育休なんて取れない」と言うかもしれません。
その場合は適切な場所に相談しましょう。
【前提】そもそも「男は育休を取れない」という会社は法律違反
前提として知っておいてほしいことは育休の取得条件を満たしているにも関わらず、「育休を取らせない」というのは法律に違反しているということです。
そもそも「権利」としてあるものなので、もし上司に「男は育休を取れない」と言われたとしても、こちらが引く必要はありません。
適切な場所に相談する
「男は育休を取得できない」と上司や会社に言われたら、適切なところに相談しましょう。
育休に関して相談できる場所は下記。
- 会社の相談窓口
- 総合労働相談コーナー
- 労働局
- 労働基準監督署
- 弁護士や法テラス
「男は育休を取れない」なんていう会社なら転職を考えるべき
「男は育休を取れない」なんて言うような会社(上司)なら、転職を考えた方がいいです。
前章で紹介した適切な場所に相談することで、育休の取得は可能です。
しかし、「男は育休を取れない」と言われる中、無理に育休を取得した場合、会社との関係は悪くなってしまうでしょう。
また、育児をするのは育休を取っている間だけのことではありません。
今後も育児をしていくつもりなら、「男は育休を取れない」なんて言うような、育児に理解のない会社は転職した方がいいでしょう。
子どもが急に体調を崩したら気兼ねなく休めるし、仕事中だとしても早退も気軽にできる!
もちろん育休の取得に関しても応援してくれたよ!
まとめ
取得条件を満たせば育休は誰でも取得できるものの、男性育休に理解の無い人も多いので、男で育休を取得するには強い意志が必要です。
- 1歳未満の赤ちゃんを育てている、または予定がある
- 【非正規雇用の場合】子どもが1歳6か月までの間に契約が満了することが明らかでない
しかし、奥さんやご自身のことを考えるなら、育休は絶対に取るべきです。
あなたの人生に対して無責任なことを言えないので、あくまで「個人的な意見」ですが、覚悟さえあれば育休中にスキルを身につけて転職も可能ですし、起業することもできます。
みんなが男性育休を取得していかなければ「男性育休が理解される世の中」にはなりません。
ぜひ先陣を切って男性育休を取得してください。
男で育休が取れない3つのパターン
- 日雇いで雇用されている方
- 期間を定めて雇用されている(有期契約)で、一定の条件を満たせない方
- 労使協定の締結により育児休業の対象外になる正社員の方
- 個人事業主として働いている方
男が育休を取れない(取りづらい)7つの理由
- 取得できる条件に当てはまらない
- 働いている会社には育休の制度がない
- 上司や周りが育休を取らせてくれる雰囲気ではない
- パタニティハラスメント(パタハラ)をされた
- 会社や会社の仲間に迷惑をかけるのに罪悪感がある
- 自分にしかできない業務があり、責任がある
- 収入を減らしたくない
男性育休を取得するために大切にしたい3つの気持ち
- パタハラに負けない気持ち
- 男も育休を取得するのが当然と思う気持ち
- 奥さんを大切にする気持ち
「男は育休を取れない」と言われないためにするべき3つのこと
- 普段から「家族最優先」という立ち位置でいる
- 会社にとって手放したくない人になる
- 会社に依存しないスキルを身に付けておく
会社(上司)「男は育休を取れない」と言われた場合の対処法
※【前提】そもそも「男は育休を取れない」という会社は法律違反
「男は育休を取れない」と言われた場合、適切な場所に相談しよう。
相談できる場所
- 会社の相談窓口
- 総合労働相談コーナー
- 労働局
- 労働基準監督署
- 弁護士や法テラス
もし「男は育休を取れない」なんて言う会社なら転職がおすすめ!
育児は育休中だけすればいいものではない!その先も育児をしていくなら「男は育休を取れない」というような育児に理解のない会社では働きづらいよ!