メリットが大きいなら育休取得したいんだけど。
こんなお悩みを解決します。
こんにちは、男性育休を1年取得した「そちまる(@sochimaru_ikuji)です。
こちらの記事では男性育休のメリット、デメリットをお伝えします。
それをもとに、あなたが育休を取るべきかどうかが分かり、最善の選択ができるようになります。
結論からお話すると、「男性育休はメリットが大きすぎるので、絶対に取得した方がいい」です。
デメリットは解決方法と合わせて紹介しますので、参考にしてみてください。
では早速メリットからお伝えいたします。
男性育休を取得する全員が読むべき!男性育休に関する悩みを網羅した「完全ガイドブック」は下記。
→男性育休完全ガイドブック | 育休の悩みはこの記事だけ読めばOK!
目次
男性育休のメリット11選
男性育休のメリットは下記です。
【男性育休のメリット】
- 子どもと過ごす時間が増える
- 奥さんの負担を軽くできる
- その後の夫婦関係を良好に保てる
- 家事育児の大変さを理解できる
- 育児をすることで視野が広がる
- 夫婦で喜びや辛さを分かち合える
- 夫婦間で育児スキルの差が埋まる
- 仕事をせずに給与の8割が貰える給付金を利用できる
- 時間に縛りのない生活で自分を見つめ直すことができる
- 仕事に関係のない新しいスキルを身につけるチャンスがある
- 給料以外の収入の柱をつくるチャンスがある
冒頭にも書きましたが、男性育休はメリットが大きいです。
1つずつ説明します。
子どもと過ごす時間が増える
男性育休の最大のメリットが「子どもと過ごす時間が増える」ということ。
子どもの成長は驚くほど早いです。
特に0歳の時は、1日見ないだけでできることが増えているなんてことも多々あります。
そんな中、毎日8時間(通勤がある人は+通勤時間)物理的に見れない時間があるわけです。
年間にすると、1920時間(80日間)も子どもの成長を見逃すことになります。
※就業日を月20日間とし、通勤時間含めずに計算
子どもと過ごす時間が増えることが、子どもに対する愛情を増やしてくれ、「父親としての自覚」が芽生えます。
会社の仕事なんかのためにその時間を無駄にしたらもったいない!
▶子どもと過ごせる時間は驚くほど短い
親子で一緒にいられる時間は下記。
※参考:「チコちゃんに叱られる」(NHK)
奥さんの負担を軽くできる
奥さんの負担を軽くできるというのも男性育休を取得する大きなメリットです。
出産後の奥さんの状態は「交通事故で言うと全治1ヶ月」というような状態です。旦那さんが育休を取らない場合、奥さんはその状態で家事育児をすることになります。
実母、義母など、頼れる人がいる場合もあるかもしれませんが、出産後は精神的にも不安定。気を使うような間柄であれば、それはそれで大きな負担です。
男性育休を取得することで、奥さんの肉体的な負担はもちろん、精神的な負担を軽減することができるようになります。
その後の夫婦関係を良好に保てる
男性育休の取得により、その後の夫婦関係を良好に保つことができます。
下記の図は「東レ経営研究所」が発表した「女性の愛情曲線」です。
出典:渥美由喜著「夫婦の愛情曲線の変遷」
回復グループ、低迷グループと出産直後から2つのグループに分岐しています。
回復グループになれるのは「妻の出産直後に夫が家事育児にコミットした」場合です。
男性育休を取得することで、家事育児にコミットがしやすくなるため、回復グループのように愛情を回復させていくことができます。
逆に男性育休を取得せずに、家事育児も最低限しかしなければ、低迷グループのように、愛情がゼロになっていく可能性があります。
そして、もし低迷グループになってしまうと、その後挽回するのはほぼ不可能です。
家事育児の大変さを理解できる
家事育児の大変さを理解できることも男性育休を取得するメリットです。
育児中は家事どころではありません。それどころか、子どもから目が離せないので、トイレに行きたくてもなかなか行けないなんてことは普通のことです。
家事に関しても「名も無き家事」といわれるものがあるように、実際にやってみなければどれだけ大変か分かりません。
自分も家事育児を経験することで、奥さんが普段どれだけ大変な家事をしてくれているか、育児をしながら家事をすることがどれだけ難易度が高いか、身を持って知ることができます。
育児をすることで視野が広がる
育児をすることで、男性は視野が広がります。
子育ては常にマルチタスクで、「これをすればいい」というような正解がありません。
明確なゴールがあるわけでもないため、何が正解かわからないまま、とにかく行動していく必要があります。
会社の仕事は、ゴール(目標)があり、そこから逆算した上でゴールに向けて行動すればいいだけです。ゴールや行動が明確なので、育児と比べると簡単です。
育児をこなすことで、マルチタスクをこなすために効率よく行動することができるようになるため、視野が広がります。
仕事に復帰した後もその経験は役立つでしょう。
夫婦で喜びや辛さを分かち合える
男性育休を取得することで、夫婦で喜びや辛さを分かち合えるようになります。
どちらか片方(主にママ)に育児の負担が偏ると、育児に関しての喜びも共有できないですし、不安も誰にも相談できない状態になります。
育休を取ることでパパもママと同様に育児に関わることができるので、夫婦2人で喜びや辛さを分かち合うことができます。
夫婦間で育児スキルの差が埋まる
夫婦間での育児スキルの差が埋まるのも男性育休を取得するメリットです。
家事や育児のスキルに差があると、どうしてもできる方が不満を抱くことに。
うまく役割分担ができればいいですが、どうしてもどちらかの負担が大きくなり、どちらかが我慢をする状況になってしまいます。
育児のスキルの差がなければ、どちらか一方に負担がかかることもなく「一緒に協力して育児をする」ことが可能です。
仕事をせずに給料の約8割分の給付金が支給される
男性に限りませんが、育休中は仕事をしなくても給料の約8割の「育児休業給付金」が支給されます。
育児休業給付金の支給額は67%(6ヶ月まで)ではありますが、下記の理由で実際は約8割の支給。
- 育児休業給付金は非課税のため所得税がかからない
- 育休中は社会保険料が免除
- 雇用保険料もかからない
出典:厚生労働省
もちろん「育休」なので、育児をするための休みです。
ただ、普通に考えて「仕事をしなくても給料の約8割が毎月貰える」のは凄いことですよね。
時間に縛りのない生活で自分を見つめ直すことができる
男性育休中は時間に縛りのない生活をすることができ、自分を見つめ直すきっかけになります。
もちろん育児をする必要があるので、日々忙しいです。
しかし、会社の仕事のように「○時には会社について仕事を始められる状態になってないといけない」とか、「○時からはミーティングがあるから、PCの前にいなければならない」というように誰か(会社や上司など)に自分の行動を制限されるようなことはありません。
育休中に時間に縛りのない生活をすることで、もう一度自分の生活を見直したり、その後のライフワークバランスを考えるきっかけになるでしょう。
仕事に関係のない新しいスキルを身につけるチャンスがある
男性育休中は仕事に関係のない新しいスキルを身につけるチャンスになります。
もちろん育休中は育児を最優先にしましょう。
しかし、赤ちゃんの授乳の間隔などが落ち着いてくると、夫婦で協力することで自分の時間を取れるようになります。
その時間を使って、何かしら新しいスキルを身につけることにチャレンジできます。
普段会社で働いていると、会社の仕事に全く関係の無いスキルなどを身につける時間をとることはなかなか難しいですよね。
育休中は、会社の仕事からある程度離れることができるので、新しいスキルを身につけるいいチャンスです。
そして、身につけたスキルを活かして転職を考えたりすることも。
給料以外の収入を得るチャンスがある
男性育休の期間中に給料以外の収入を得るチャンスを作れるのもメリットです。
1つ前に書いたように、赤ちゃんの授乳の間隔などが落ち着いてくれば、夫婦で協力し、お互いの時間を取ることもできます。
その時間を使って、給料以外の収入の柱を作ることもできます。
子どもが成長していくにあたって、色々とお金がかかります。
そんな中、給料以外に収入があると、かなり安心です。
育休中におすすめの副業は下記の記事にまとめていますので、合わせてご覧ください。
→【スキルゼロでもOK!】育休中におすすめの副業を15個紹介!
【解決方法も合わせて紹介】男性育休のデメリット5選
次に男性育休を取得するデメリットです。
一応デメリットに感じることを客観的に紹介しますが、個人的にはどれもデメリットだとは思っていません。
解決方法やデメリットに感じないための考え方なども合わせてご紹介します。
【男性育休のデメリット】
- 収入が減る
- 育休復帰後のキャリアへの悪影響がある
- 一部社員から嫌われる可能性がある
- 仕事のスキルが落ちる
- 「休み」という意識でいると奥さんのストレスになる
1つずつ説明していきます。
収入が減る
男性育休でもっともデメリットと思っていることが多いこととして、「収入が減る」ということです。
確かに、育休中は基本的に給料はゼロで、育児休業給付金の支給のみです。
育児休業給付金は6ヶ月までが67%で、それ以降は50%です。
しかし、育児休業給付金は所得税がかからない、社会保険料や雇用保険料がかからないなどの理由で実質は給料の約8割の金額が支給されます。
給料の8割で足りないというのであれば、副業で2割分を稼げばいいだけの話です。
月の仕事の時間が「8時間×20日=160時間」だとすれば、160時間の一部を使って給料の2割分稼げばいいだけです。
育児休業給付金を全額もらうためには、下記の制限に気をつけてください
- 1ヶ月間の就労日数が10日(10日を超える場合は80時間以下)
事業所得であれば、制限はありません。
育休復帰後のキャリアへの悪影響がある
育休復帰後のキャリアへ悪影響があるということをデメリットとしてあげる方もいるかもしれません。
しかし、基本的に育休取得により「出世させない」などの不当な扱いをすることは禁止されています。
参考:厚生労働省「妊娠・出産・育児休業等を理由とする不利益取扱い」
ただ、残念ながら実際のところは給料を下げられてしまったり、出世の道を閉ざされるなんてこともあるようです。
その場合は1人で悩まずに適切な場所に相談するようにしましょう。
▶育休復帰後のキャリア等に関する相談場所
- 会社の人事労務
- 労働組合
- 都道府県労働局
そもそも自分に実力があればキャリアへの悪影響なんてものは心配する必要はありません。
育休復帰後に不当な扱いを受けた場合、転職をすればいいだけの話です。
また、「会社が手放したくない」というようなスキルを身につけておけば、会社側は損になるので、不当な扱いなんて絶対にしてきません。
(転職の選択肢も増えるので)
一部社員から嫌われる可能性がある
男性育休に理解のない社員から「迷惑」と思われたり、嫌われたりする可能性があるのがデメリットの1つとしてあります。
残念ながら、現状は男性育休に理解のない人も多いです。
ただ、育休は「権利」としてあるものなので、その権利を行使した人に対して不満をぶつけるのがそもそも間違っています。
不満をぶつける相手は会社であるべきですし、会社に不満があるなら転職だってできるわなので。
転職する覚悟もスキルもなく、その会社にしがみついていくしかないような人が、行き場の無いストレスを男性育休取得者にぶつけているだけ、全く気にする必要はありません。
仕事のスキルが落ちる
仕事のスキルが落ちるのが、デメリットという方もいるようです。
そもそも1年やそこら何もしないだけで失うスキルなんて、もとから身についているとは言えないですよね。
新しい情報がインプットできなくて取り残されるというのであれば、育休中に最低限のインプットの時間を作ればいいだけです。
また、手を動かさなければスキルが落ちるというのであれば、スキルが落ちない程度に手を動かす時間を作ればいいでしょう。
育休によって身につくことの方がどう考えても多いので、仕事のスキルなんかが多少落ちたところで問題ない気もします。
心配であれば、対策すればいいだけの話。
「休み」という意識でいると奥さんのストレスになる可能性がある
「休み」という意識でいると奥さんのストレスになる可能性があるというのはデメリットかもしれません。
これは個人的にもデメリットに思います。(主に奥さんのデメリット)
「育休」を普通の休みと勘違いをしているような男には育休はそもそも必要ないです。
下記記事の「こんな男に育休はいらない」という人に当てはまる3つの特徴にも書いています。
→男の育休がいらないわけがない理由 | いらないと言われたら危険?
育児以外に「旦那の世話」が発生するなんて、奥さんからしたらストレス以外の何ものでもないです。
自分は男性育休を取得するべき?30秒で分かるロードマップ
「メリットデメリットは分かったけど、結局自分は男性育休を取得するべきなの?」という方のために、男性育休を取得するべきかどうか30秒で分かるロードマップを作成しました。
次の章にも書きますが、男性育休は取得できる全員がとった方がいいと個人的には考えています。
それを前提として、ロードマップを使ってみてください。
男性育休はメリットが多すぎるので絶対に取得した方がいい
何度も言っていますが、大事なことなのでもう一度。
男性育休はメリットが多すぎるので、絶対に取得した方がいいです。
日本の男性育休の制度は世界一恵まれていると言っても過言ではないので、その権利を無駄にしないでください!
そして男性育休で奥さんの負担をなるべく早く減らし、夫婦円満の家庭を築きましょう!
【番外】実は企業側にもメリットが大きい
最後に「番外」として、男性育休取得の企業側のメリットも簡潔に書いておきます。
男性育休は取得する側にも多くのメリットごありますが、取得させた企業のメリットもたくさんあります。
男性育休の企業側のメリット
- 企業のイメージや評価の向上
- 業務の属人化の解消
- 生産性の向上
- 助成金の活用
まとめ
最後にこちらの記事の内容をまとめておきます。
【男性育休のメリット】
- 子どもと過ごす時間が増える
- 奥さんの負担を軽くできる
- その後の夫婦関係を良好に保てる
- 家事育児の大変さを理解できる
- 育児をすることで視野が広がる
- 夫婦で喜びや辛さを分かち合える
- 夫婦間で育児スキルの差が埋まる
- 仕事をせずに給与の8割が貰える給付金を利用できる
- 時間に縛りのない生活で自分を見つめ直すことができる
- 仕事に関係のない新しいスキルを身につけるチャンスがある
- 給料以外の収入の柱をつくるチャンスがある
【男性育休のデメリット】
- 収入が減る
- 育休復帰後のキャリアへの悪影響がある
- 一部社員から嫌われる可能性がある
- 仕事のスキルが落ちる
- 「休み」という意識でいると奥さんのストレスになる